厄日だ・・・・部屋に直径5cmのクモが出た。。。


PC中にふっと気づくと、足元をスゴイ勢いで駆けて行ったクモ
その大きさに僕は戦慄した。直径5cmはあろうかというモンスターだ。
最終的に殺せはしたのだけど、ここまで精神的に追い詰められたのも久しぶりだった。。。





意外にも事件直後は冷静だった。部屋を飛び出し、ゴキジェットを取りにゆく僕
迅速に武器を装備し、モンスターを倒すべく再び部屋に舞い戻る


当然、視界からヤツの姿は消えている
「部屋のどこかに居るとわかっていても、どこに居るかわからない」
そんな状態ほど精神を蝕むものは無いのだけど、幸い早期に再発見することが出来た


ゆっくりと忍び寄り、気づかれぬよう徐々にゴキジェットを噴射する僕
しかし数回にわたり攻撃したところ、ついにヤツも異変に気づいたようだ
明らかに挙動が敏感になり、周囲を気にしだしている
瞬間!
壁を飛び跳ね、地面に降り立ったヤツ!
完全に気づかれたか!と思い至り、今度は全開噴射を浴びせる僕!


―しかし、場所が悪かった。ヤツが降り立った地面のすぐ傍に、押入れの隙間があったのだ。
必至の滅殺噴射を続けるも、その隙間から押入れの中に逃げ込まれてしまった。


こうなるとやっかいなのが、またしても姿を見失ってしまうこと
そのうえ乱雑な押入れの中。今度の発見は至難と言える。


・・・・・僕は、完全に行き詰ってしまった・・・・。


先に書いたとおり、居るとわかっていても何処にいるかわからない状態ほど、精神を蝕むものはない
生きている以上その場を離れるわけにも行かないし (寝てるときに出てきた所を想像すると恐怖)
かと言って、闇雲に物を出すわけにも行かない (出してる途中で間近に出たら死ぬ)


冗談じゃなく、僕は自分の精神が崩壊していくのを感じた
半べそもいいところ、マジに泣き出しそうですらあったし
激しい怒りが込み上げてきたかと思ったら、次の瞬間には悲しくてたまらなくなる
大切な本が並ぶゆえ、不用意にゴキジェットを噴射することもままならないし
さらには押入れの中ということもあって、僕の愛しいグッズのうえをヤツが這いずり回っている姿を想像すると
もう発狂しそうだった


そうして何十分が経っただろう・・・
椅子の上に座り込んで、ひたすら押入れを眺める僕


新たに装備した懐中電灯を片手に、ヤツがむざむざ姿を現すのを願い続けていた
・・・けれどそんなことあろうはずもない
ついには火をつけようかなと本気で考えるほど、失われてゆく判断力
意を決して、物を押入れから運び出すことにした・・・


コンポ・・・DVDレコーダー・・・・捜索の障害になるものを少しずつ運び出してゆく
その裏にヤツが潜んでいないかと、心の底から怯えながら
愛しいグッズ全般のために、勇気を振り絞って運び出してゆく


―そして
障害物を撤去し、稼動棚を動かしたところに・・・・ヤツが・・・・・死んでた・・・・
・・・・死んでた・・・・


先の猛攻撃ならぬ猛噴射
逃げおおせたとは言え、ダメージは限界を越えていたんだろう
僕の・・・・勝利だった・・・・。


その後、親に頼むから死体を撤去して欲しいと頼み
明日の皿洗いを条件に部屋から運び去ってもらって、ようやくモンスターの姿を消すことが出来た
実はそのあとも精神ままならぬ僕は、家の階段に独りうずくまって30分ほど心の整理をしてたんだけど


ともあれ、大袈裟じゃなく自我崩壊の危機からは脱出できた
害虫。僕にとってこれほどの脅威は、この世に早々存在しない。
住むなら

こういう空間でいいやって思わされるぐらい
もう・・・害虫・・・・イヤ・・・・・



あ〜・・・・完全潔癖抗菌空間が存在したなら
一生そこに閉じこもっていたい・・・。