ハツカネズミの時間(完)


ハツカネズミの時間(4) <完> (アフタヌーンKC)

ハツカネズミの時間(4) <完> (アフタヌーンKC)


本屋をブラブラしてると、いつの間にか出てた新刊を発見。しかも完結してた。
イエスタデイをうたって」「羊のうた」で大好きな作家”冬目景”の作品だけど
今回のは、割と普通だった。
最初匂わせた風呂敷の広さの割りに、大きな山場もなく消沈して終わった感じ。
でも読み終わったあと、下腹にキューンとくるこの切ない感覚は、この作者たる所以かな。


閉ざされた楽園と、自由な現実、どちらが幸せかを問う作品であり
その幸せとは、実は環境よりも”誰が居るか”が重要なんだと描かれてる気がした。
ま、たくさんのエピソードから汲み取った一つに過ぎないけど。


話もそうだけど、それ以上に絵が大好きだから、実は結構満足してたりする。
感想でなにを言っても言葉足らずで、本質からどんどん離れていくような気がするのもまた
この人の作品ゆえなんだろう。