涼宮ハルヒの消失
- 出版社/メーカー: 角川映画
- 発売日: 2010/12/18
- メディア: DVD
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今更ながらに見たんだけど、さすが良かった。京アニは安定して期待通りの仕事をしてくれる。作画も演出も凄かった。そしてストーリー的にも、このシリーズの中で一番感慨深く残るものがあった。
言うまでもなく、この作品で一番重要な点は、キョンが平穏な日常ではなく文句を垂れてた波乱万丈な世界を自ら選んだことにある。それによって彼は今後、ハルヒがやるからという受け身的な言い逃れは出来なくなり、逆に積極的に面倒事に関わりそれを自分が面白いと思っていることを認めざるを得なくなった。
またそれが嫌であったり面倒に感じることがあったとしても、思い返せば良い思い出になったのだとミクルがお墨付きを与えてくれている。さらに過去必死に事件解決に悶えていた長門の部屋で、同じ時空を共有することで、あの時苦しかった時間も今に繋がってるんだということを無意識的に共感させてくれた。タイムスリップと時間凍結ってミクル&長門チートを駆使することで、昔もがいてた自分達を間近で見られるってのは、感傷と達成感が入り混じるなんとも言えない気持ちだと思う。それを考えさせてくれるのが、この作品の凄いところ。自分を点でなく線で捉えるってのは見習いたいね。
登場人物についての気持ちで言えば、小泉の「うらやましい」発言は注目。長門の一挙手一投足は、もうそれだけでおなかいっぱい―と同時に切ない。入部届け返したり、改札の場面なんてもう・・・。死ねキョン。代われキョン。
まぁ、ともあれ遅くなっても見て良かった。もっと早いうちに見たかった―ってのは、どんな作品見ても思うんだろうな。